2021年02月26日

点内護法神・てんないごほうじん

       2月26日(金)

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銅鳥居を潜り参道を歩き始める所に、「点内護法神」は鎮座している。
人々の眼には留まることは少ないかも知れないが、長年山内を護り続けて風雪に耐え、
少々色褪せている。
山内に邪悪なものが入らないように、神域の清浄を保つ、その役割を担っているのです。

話は平安時代まで遡り、英彦山の神領である7里4方を守護する為に、48の「大行事社」が
祀られ、それは明治時代に高木神社と改称され現在に至っています。
更にその中に重要な参拝口が7ヵ所あり、それらは「彦山七つ口」が設けられ、そこには
この「点内護法神」がそれぞれ祀られたと云います。

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当時政庁が置かれていた、大宰府の文書にはこのように記載されています。
『 太宰管内志 』

「上代、彦山に領じたり地には、其神社を建て限とす。是を七大行事ノ社と云。
其今ものこれり。七大行事と云は、日田郡 夜開(よあけ)郷 林村の大行事、
又鶴河内村の大行事、筑前国上座郡福井村の大行事、同郡小石原村の大行事、
豊前国田川郡添田村の大行事、下毛郡山国郷守実村の大行事などな り。此社今も
有て神官是を守れり」と記している。

英彦山は、いつもの見慣れている景色の中にも、思わぬ歴史を秘めたものがあり、
時々はチョット足を止めて昔を偲んでみませんか。

★ つれづれに一句

   読み難き 故事来歴や 風冴ゆる  yamahiko
    ・よみがたき こじらいれきや かぜさゆる















posted by yamahiko at 14:29| 史跡ご案内

2021年02月22日

昔を偲び、六地蔵

2月22日(月)

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別所駐車場から九州自然遊歩道へ入り、別所谷を歩き豊前坊を目指していると、「六地蔵」、
「地蔵坂」とも云われている静寂の地がある。
ここは京築方面や豊後方面からの英彦山参詣道の合流地点であり、前に流れる渓流で身を清め
聖域に入って行ったと云います。


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突き当りの山側に石段があり、その上がまた広場になっておりさまざまな石塔や石仏が
祀られ、眼を引くのは六角柱のそれぞれの面に地蔵が刻まれており、現存するものとしては、
貴重であります。

この一帯が「六地蔵」と云われるのは、それが由来しているそうな。

背景の杉山には、無縁となってしまった墓石が埋もれたり散乱している。
苔むした自然石で上部に梵字が刻まれ、山伏の戒名を僅かに読むことが出来き、かつての
「別所百坊」の山伏やその家族のものだろうか、などと思いを巡らせる。

歴史に埋もれたようになっているこの谷も、昔を偲ぶほどに思いは深くなるものです。

★ つれづれに一句

  盛衰は 歴史の慣ひ 春寒し   yamahiko
    ・せいすいは れきしのならい はるさむし


 


posted by yamahiko at 13:48| 史跡ご案内

2020年12月03日

昔を今に、庚申塔

12月3日(木)

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英彦山を歩くと色々な石仏、石塔を見事があり思わず足を止める事があるが、その
中でも、「庚申塔・こうしんとう」と言われる石塔が一番種類が多いと云う。

これは本来は三匹の猿が一緒に彫られたものや、コワイ顔をした像であったりするが、
英彦山のそれは石塔にただ「庚申」と彫られている。

庚申信仰。
中国の道教では、人間の体の中には「サンシの虫」という虫が住んでいて、60日に1度
巡って来る庚申の日に眠ると、体内から虫が抜け出て、その人が犯した悪事を天帝に報告
すると云われている。
なのでその日は寝ないで起きていようという事になり、各地で「庚申講」などを組み夜通し
呑み語らい、その日を無事にやり過ごしたそうな。


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江戸時代には全国的に広まったという庚申信仰、英彦山でも盛んに庚申塔が建てられた。
そして近年まで、年中行事として集落毎に庚申講が行われていたと云う。

この山深い里のこと、人々は集い一晩中眠らずに酒を酌み合い、語り合うこの行事を
楽しみにしただろうし、更に集落の絆を深めていたのかも知れない。

その昔を今に伝える、英彦山の庚申塔です。

★ つれづれに一句

  長き夜を 問わず語りの 集ひかな   yamahiko
   ・ながきよを とわずがたりの つどいかな


posted by yamahiko at 20:11| 史跡ご案内