2019年02月28日

千年神事、お潮井採り

2月28日(木)

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少しづつではあるが、木の芽、草の芽も膨らんでいるこの頃、もう山気に春は兆している。
今日は英彦山に春を呼ぶ神事、「お潮井採り」の出立ちの日でした。

英彦山神宮の最も古い神事の一つが、「お潮井採り」です。

毎年2月末日(旧暦の正月26日)に、英彦山の「松会祈年祭」の行事のために、今川、祓川流域の
九里八丁(39キロ)の道を辿り、行橋市沓尾海岸・姥が懐(うばがふところ)で禊をする。
その潮水を竹筒に汲み英彦山に持ち帰り、山内を清める平安時代から連綿と続けられており、毎年この
日を迎えると英彦山では、春の到来を実感するものです。


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宮司をはじめ、神官、氏子総代がうち揃い出立ちの神事を行い、9時ちょうどに法螺貝を
吹きつつ参道を下り出発です。
この時期は季節の変わり目で、雪になるか、時雨になるかと心配させられるが、今年は昨日
までの雨も上がり、霧雨の中の出立ちとなりました。

京都平野の道中の村々では、お潮井採りの往来を春を告げる季節の行事として、英彦山からの
山伏を「やんぶしさん」と呼び、酒迎えの「接待座」で迎え五穀豊穣を祈り「貝伏せ」をしてもらい、
無病息災を祈願する。
今でもそれは、作法通りに厳粛に守られているのです。

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青々とした竹の「潮井筒」、これに沓尾海岸・姥が懐(うばがふところ)で汲み取った潮水を
持ち帰ります。
その潮汲みの様子は、現在も「見たものは目がつぶれる」と伝えられ秘儀とされている。

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英彦山の集落の人たちは、見送りに家々の前に出て挨拶を交わす。

北坂本の集落から、一行は「御料車」に乗り込みいよいよの出発となりますが、その昔は
馬車に荷物などを積み徒歩での行脚だったそうな。


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山から、平野、そして海へと人々をつなぎ、季節を告げて来た神事、お潮井採り。
そして、吹き鳴らされる法螺貝の音に、英彦山の春の訪れを知るお潮井採りでもあります。


★ つれづれに一句

  英彦山に 春告げ千年 神事かな   yamahiko
   ・ひこさんに はるつげせんねん しんじかな






posted by yamahiko at 15:08| 歳時記