英彦山に春を告げる、お潮井採り。
2月29日に始ったこの伝統神事は、昨日一行が行橋今井の浜から無事に帰山した。
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霧雨が煙る中まず北坂本の七大童子社で帰山の報告をし、一行をもてなすために
用意された里人の心づくしにひとまず休憩する。
この後、英彦山神宮へ向かう。
法螺貝を吹きつつ、参道の急登を登る。
この潮井採りとは、
日本古来の神事の始めに行うことで、場を清める禊ぎ祓い(ミソギハライ)を云い、
潮水だけに限らず、海砂・川水・川砂・海藻などその土地によって様々な方法があります。
採って来た潮井を聖域や田畑、家に撒き、その場を清めて災いを払うのです。
奉幣殿の境内で宮司をはじめとする参加者が、中岳上宮に向かい、汲み取って来た
「潮井」を上座に置き無事帰山の報告をする。
篝火が照らす中、朗々と奏上される大祓詞が辺りの杉木立に荘厳に響く。
英彦山に連綿と続けられてきた、この神事の歳月を思う。
最後に「潮井」を榊に浸して四方を清め、今日の「山中祓い」で終了となります。
そしてこれから、御田植祭、神幸祭へと春の神事が続くことになるのです。
★ つれづれに一句
法螺貝の 高音〃に 春を呼ぶ yamahiko
・ほらがいの たかねたかねに はるをよぶ