2020年02月29日

古式を今に、お潮井採り

2月29日(土)

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今日は英彦山神宮の、お潮井採りの出立ちの日。
英彦山神宮の最も古い神事の一つが、「お潮井採り」です。

潮井採りへと向かう、宮司・神官をはじめ見送りの総代たちが境内に揃い、中岳・上宮の方向へ
出立ちの挨拶をする。
そして、法螺貝を吹きつつ出発です。

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毎年2月末日(旧暦の正月26日)に、英彦山の「松会祈年祭」の祭礼のために、今川、
祓川流域の九里八丁(39キロ)の里山の道を辿り、行橋市沓尾海岸・姥が懐
(うばがふところ)で禊をする。

その潮水を竹筒に汲み、英彦山へ持ち帰って山内を清める神事が、平安時代から千年余り
厳粛に続けられているのです。

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京都平野の道中の村々では、「お潮井採り」の往来を、春を告げる「潮井採り」として、
英彦山の山伏を「やんぶしさん」と呼び、酒迎えの接待座で迎え、五穀豊穣を祈り「貝伏せ」を
してもらって無病息災を祈願し、その古式が今に守られている。

云わば山から、平野、そして海へと人々をつなぎ、季節を告げて来た神事と云うことになるのです。
今年は小雨煙る中の出立ちとなり、英彦山への帰山は明日の日暮れも過ぎた頃です。

★ つれづれに一句

  千年の 古式を守りて 春迎ふ   yamahiko
    ・せんねんの こしきをもりて はるむかう



posted by yamahiko at 11:19| 歳時記

2020年02月28日

霧氷はなかったけど、中岳へ

2月28日(金)

昨日からの小雨が止み、朝の気温は氷点下2℃と急激に下がったので条件は揃っている。
こんな日の山頂付近は、霧氷かも知れない。

もう先日のような雪景色は望めないだろうが、霧氷が木々にビッシリ・・、というのを
期待して中岳を目指したが、結論を先に云うとそれは全く外れてしまった。
それでも、常連さん達も登って来ていて余寒の中の登山を楽しめました。

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霜柱をシャリシャリと踏みながら、上宮が見えて来た。
2月も終わろうとしているが、まだまだ山の中は冬の景色だ。

★ つれづれに一句

  霜柱 踏みゆく遊び 心かな   yamahiko
    ・しもばしら ふみゆくあそび ごころかな


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南岳にはうっすらと雪、霧氷も樹氷もなかったけども、今日はこれで良しとしよう。
中岳広場では、常連さんが休憩中でみんな寒そう。
陽が射さないので、暗いしね。

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湖面が鈍く光る、油木ダムを見つつ下山開始。


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稚児落とし付近で。
皆さん、このブログを見てくれてますか?
英彦山をこれからも宜しく。

お疲れさまでした。















posted by yamahiko at 13:35| 山行記録

2020年02月26日

足早の

2月26日(水)

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雨上がりに、あれは蜘蛛の糸か。
雫を溜めて光っているように見えるが、それにしても、もう虫たちは
動き始めているということらしい。

そう云えば先日は、桜が咲く頃の気温まで上がったと云い、自然界の何もかもの
リズムが速くなっているようです。

★ つれづれに一句

  足早の 春の気配の 紛れなく   yamahiko
    ・あしばやの はるのけはいの まぎれなく



posted by yamahiko at 21:38| 日々のあれこれ

2020年02月25日

小径を歩く

2月25日(水)

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英彦山には小径が多い。

それは山中にも言える事で、登山道から少しそれたところなどでよく見かける。
「行者道」と言われるもので、それを辿って行こうと思うと、道迷いの元にもなりかねないほど
峻険な岩場にも通じていたりする。

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昔英彦山の山伏達は、行場から行場へと山内を自由に駆け巡り、その道は網目のように
遺されており、いつしか「行者道」と云われるようになった。
それでも長い風雪に、半ば藪のようになっている所もある。

かすかに細い踏み跡らしきものが伸びているのは獣道で、これなどは更に見極めが
つきにくく、よく登山者が迷い込んだりするので注意が要る。

集落には、坊から坊へ通じる暮らしの径が多い。
かつては人の行き来もあっただろうが、今はそれも途絶えて鎮まり返る一角もある。
道はその土地柄を表わし、人々の暮らしを物語るものでもあるように思う。

★ つれづれに一句

  静けさを 春の日差しと 分かつ道   yamahiko
    ・しずけさを はるのひざしと わかつみち




posted by yamahiko at 21:51| 日々のあれこれ

2020年02月24日

ホトケノザ

2月24日(月)

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野原や畦道が、賑やかになってきた。

その賑やかな彩をつくっている物の一つが、次々に咲き始めているホトケノザだ。
ホトケノザとは面白い名前だが、葉が仏の蓮華座に似ているからだという。

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ホトケノザと言えば、春の七草を思い出す。
春の七草は「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」で
お馴染みだが、このホトケノザは別の植物「コオニタビラコ」を指しているという。

雑草扱いで無造作に引き抜いたりしているが、よくよく見るとこの花も春らしい
色と形でつい見入ってしまうのです。

★ つれづれに一句

  咲初めし 花の数多よ 風は春   yamahiko
    ・さきそめし はなのあまたよ かぜははる


posted by yamahiko at 22:21| 植物・春